ごあいさつ
「21世紀の新たな産業を切り開くべく、多様な専門家と次代を担う若者が結集した頭脳集団」
Home&Environment Advanced Design
当研究会は建築にかかわる多様な専門家と次代を担う若者が、21世紀の新たな産業のあり方を探求するべく、この分野において多大な研究業績を重ねて来た東京大学大学院松村秀一教授を中心に結集し、任意団体として2008年2月に発足したのち2011年に一般社団法人化を果たしました。その間今日に至まで、多方面わたるその活動はタスクフォースと名づける分科会を主体に展開されてまいりましたが、それを積極的にサポートしてきたのは関連する分野を専攻する大学および大学院の学生たちからなる事務局です。当研究会の趣旨をご理解のうえ、ぜひ入会して頂けますよう心からお願い申し上げます。
一般社団法人HEAD研究会 理事長 松永 安光
研究会趣旨
日本の建築と部品の潜在能力をとき放つ
過去50年間、日本は世界史上有数の規模の新築市場を抱え続けてきました。そして、その需要に応える中で、住宅などの建築を設計し施工する産業とその部分としての建材や部品を製造する産業は、国際的に見ても特異な発達を遂げてきたのです。今や建築設計、建築施工、建材・部品生産、いずれの分野においても、日本は質量ともに世界に誇り得る実力を有していると言っても過言ではないでしょう。また、長年継続した旺盛な建設活動の結果として、今では建物ストックが日本中であり余るほどになっています。
しかし、現実の日本社会あるいは国際社会において、この実力が十分に発揮されているとはとても言えませんし、十分な量の建物ストックが私たちの生活空間として豊かに使いこなされているとも言えません。個々にはよくデザインされたかもしれない部品が 集まって構成された現在の日本の住宅や町の景観が、その実力を発揮した結果だとはとても思えません。世界に通用する実力を持ちながら、国際的な建築市場での日本企業の活躍は実に控えめなものに止まっています。国内では折角の建物ストックが空き家や空きビルになり、まちの厄介者になってしまっている例が散見されます。とても残念なことです。
人口減少が始まり、超高齢社会到来の中で巨大な新築市場の継続が危ぶまれ始めた今の時代は、これら産業の大きな転換期だと言って良いでしょう。この大きな 転換期にあたり、今こそ、日本の建築や部品に関わる産業の実力を見直し、潜在するその能力をより豊かに発揮させる有効な方法を見出すべきだと考えます。 具体的には、これまで発言権が決して大きくなかった生活者や建物ストックの管理や流通に関わる方々をも交えた多くの関係者とともに、次の4つの事柄に取り組むことが重要だと考えました。
- 1.格段に進化したIT環境を最大限に活用し、建材・部品生産に従事する企業と建築設計・施工に従事する企業の間、更にはそれらと住まい手や事業主との間に、シナジー効果を持つ新たなコミュニケーション回路を確立すること。
- 2.日本の産業が世界の豊かな建築・都市環境形成に力強く貢献できるよう、複層型の国際交流を緩やかに、しかしあくまで戦略的に統合し、新たな市場を開拓するための確かな道筋をつけること。
- 3.今後重要性を増すことになる既存ストックの再生によるより豊かな居住環境の形成という分野において、日本の建築や部品に関わる産業の新たな活躍の場とその方法論を創出し、その新たな場に求められる産業及び専門家の能力を育成する。
- 4.生活者や建物ストックの管理や流通に関わる人々が、質の高い生活の場の形成に主体的に参加できる環境を整え、人と場、人と人の関係を豊かなものにするデザインの力を見直し、鍛え直す。
この4つの事柄は共通の狙いを持っています。それは、建築やそれに関連する活動を通じて自身の思考や能力を社会に役立てるべく研鑽を積む有望な若者たちが、その志に相応しい活躍の場を見出せる末広がりな産業的環境をしっかりと形づくることです。
また、4つの事柄の追求は、私たちの産業の目に余る日常を大きく変え、有望でしっかりとした産業的環境を作り出す、その重要な1歩になるものと考えています。
2010年5月 日本の建築と部品の潜在能力をとき放つ 2014年2月 加筆 HEAD研究会 副理事長 東京大学教授 松村 秀一
HEAD研究会の理念
- 一.住まい手、建築家、建材・部品メーカー、ディーラー、住宅メーカー、 工務店、各々が同じ場を囲み、人間にとってより良い空間・環境をつくり出し、文化と生活の質を良くすることを最終目標として活動を行う
- 一.住まい手と建築家、メーカー、ディーラーを繋ぎ、情報の海を彷徨う個々人を導く羅針盤となる
- 一.日本の産業が世界の豊かな建築・都市環境形成に力強く貢献するための確かな道筋をつける
2008年2月20日 HEAD研究会準備会にて起案
組織図
HEAD研究会では、年に一度の総会・理事会と、月に一度の運営会議が行われています。
また事業部門は、全9つのTF(タスクフォース)と、主にU-30会員から構成されるHEAD youthから構成されており、管理部門は広報から会計までの4つの部門から構成されています。
総会や運営会議、また全部門の定例会議のサポートを事務局が行っております。
会員
総員数(2018/01/26現在)
個人会員…191名|法人会員…36社|U-30会員…58名
沿革
当研究会は、任意団体として2008年2月に発足したのち2011年に一般社団法人化を果たしました。
21世紀の新たな産業を切り開くべく、シンポジウムやスクール、定例会議を開催するなど様々な活動を行っています。
2008.02 | 任意団体としてHEAD研究会始動 |
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2008.10 | 国際化TF 設立 |
2008.10 | 建材・部品TF 設立 |
2008.10 | 情報プラットフォームTF 設立 |
2009.05 | 情報プラットフォームTF:2C-LIFE サイト開設 |
2009.10 | HEAD研究会シンポジウム開催@東京大学 |
2010.01 | リノベーションTF 設立 |
2010.03 | リノベーションTF:リノベーションシンポジウム大阪開催 |
2011.06 | ビルダーTF 設立 |
2011.08 | 第1回リノベーションスクール@北九州 |
2011.09 | 一般社団法人化 |
2011.10 | 設立シンポジウム |
2011.10 | 建材部品TF:第1回HEADベストセレクション開催 |
2011.12 | 制度改革TF 設立 |
2012.02 | 不動産マネジメントTF 設立 |
2012.03 | フロンティアTF 設立 |
2012.05 | リノベーションTF:リノベーション図鑑発刊 |
2013.04 | 新HP開設 |
2013.04 | HEAD youth 設立 |
2014.02 | ライフスタイルTF 設立 |
2014.03 | 第七回リノベーションシンポジウム@鳥取 |
2014.03 | 第六回リノベーションスクール@北九州 |
2015.05 | アートTF 設立 |
2015.05 | エネルギーTF 設立 |
2017.09 | オープンプロセスTF 設立 |
会則
HEAD研究会の定款(抄)はこちらになります。
HEAD研究会の賛助会員規約はこちらになります。(平成28年2月27日)